公園散歩

 地域に根ざした公園は、地域の魅力発信をはじめ、地域住民の心豊かな暮らしや地元住民のコミュニケーションの場として、大切な役割を担っている。
 こおりやま広域圏には、県内外から多くの人が訪れる「総合公園」や、子どもから高齢者までの地元住民にとって、安らぎや憩いの場となっている多彩な都市公園が数多く設けられている。

郡山カルチャーパーク

 総面積21ヘクタールの広さを誇る。遊園地のドリームランドでは、ジェットコースターやゴーカート、メリーゴーランド、観覧車など、多彩なアトラクションが楽しめる。人気のウォータースライダーがあるプール、広々とした屋内子どもの遊び場、アリーナや会議室等を備え、充実した設備のカルチャーセンター、一面に広がる芝生の広場に小川が流れ、のんびりと過ごせる「創作広場」、レストラン・土産売店など。

開成山公園(郡山市)

 郡山市の発展の礎となった明治初期の安積開拓で、開拓者の心を一つにするために、多くの人たちが集まって楽しめ、人々の心を和ませる場所を設けるために建設された。 
 公園には約1300本の桜があり、県内有数の桜の名所。安積開拓の発祥の地として、モニュメントの「開拓者の群像」が平成3年(1991年)に建設された。塔の上には市の鳥「カッコウ」の姿があり、塔の下には中條政恒、大久保利通らの像が配置され、安積疏水をイメージした水路が流れる。現在は、五十鈴湖を中心とする公園部分と、東側のスポーツ施設で構成され、バラ園、野外音楽堂、自由広場、児童広場、幼児広場、野球場、陸上競技場、プールなどがある。

平成記念 郡山こどものもり公園

 公園は14.4ヘクタールの広さを誇る。平成時代の幕開けを記念し、21世紀を担う子どもの健やかな成長を願って、緑豊かな子どもの活動の場所となる公園として整備。国が全国15カ所に設けた平成記念子どものもり公園の1つ。
 園内には、自然観察を行なう「野鳥・昆虫の森」や日時計の「太陽のオブジェ」、幼児遊具のほか、自然体験活動を行なう拠点「もりの館」がある。

逢瀬公園・緑化センター(郡山市)

 逢瀬公園エリアは、面積17.3ha。「中央広場」には安積平野を一望する高さ22mの展望台がある西洋式の庭園。「さくらの広場」には、ソメイヨシノなど約200本の桜がある。「わんぱく広場」には複合遊具がある。「花暦園」「街路樹木園」では、四季の花木、街路樹や生垣樹など約180種が植栽され、遊歩道をめぐりながら観察できる。
 福島県総合緑化センターエリアは、面積15.2ha。ウォーキングコースでは起伏のある公園を歩いて健康づくり。「庭園見本園」にはタイプの異なる庭園があり、「花木園」ではツツジ、ヤマブキ、ハマナスなど数千株の花木が見られる。「湿性植物園」は、ミズバショウ、ミツガシワ、アヤメ、ハスなど約500株の湿性植物。「薬草園」は、薬木や薬草約400種が見られる。ハーブ園や熱帯性の薬木が展示された温室もある。

翠ヶ丘公園(須賀川市)

公園面積は約30ヘクタール。市街地中心部にあり、園内は須賀川市の木であるアカマツを主体とした自然林がある。梅林広場や北芝生広場、展望デッキ、わんぱく広場のほか、新池や博物館、老人憩の家など、緑豊かな総合公園として親しまれている。
 わんぱく広場には大型遊具が設置され、憩の広場には、県内初の公募設置管理制度(通称Park-PFI)で整備されたカフェ「Jadegreen cafe(ジェードグリーンカフェ)」がオープンした。

須賀川牡丹園

国指定名勝に登録された須賀川牡丹園は、10ヘクタールの園内で290種・7,000株が咲き誇る世界最大級の牡丹の名勝。
 約260年前の明和3年(1766年)、須賀川で薬種商を営んでいた伊藤祐倫が牡丹の根皮を薬用にするために、苗木を摂津国(現在の兵庫県宝塚市)から持ち帰り栽培したのが始まりといわれている。種類、株数を年々増やし、1932年(昭和7年)には国の名勝に指定された。
 三代目園主の柳沼源太郎は、生涯を牡丹園に捧げ、名声を高め、現在の牡丹園の基礎を築いた。
 牡丹園には作家の吉川英治や歌人の北原白秋、日本画家の横山大観ら多くの文人墨客が訪れるようになった。

安達ヶ原ふるさと村(二本松市)

 園内では、福島県の江戸時代から明治にかけての古民家の「絹の家」「武家屋敷」「茶室」が自由に見学できる。二本松・安達地方を中心に、郷土の偉人・文化人関連の作品などを展示する「先人館」がある。、子供広場には多彩な屋外遊具。
 「ふるさと館」では、二本松の銘菓・銘酒や地元の野菜・果物などの「農特産売店」や、上川崎和紙を使った和紙工芸体験コーナー、二本松市出身の今福進氏寄贈の創作人形をあつめた展示コーナーなどがある。
 「げんきキッズパーク」は子どもたちが跳んだり走ったりできる無料の遊び場。
ふるさと村のシンボルタワー「五重塔」は、フォトスポットになっている。

智恵子の杜公園(二本松市)

 高村智恵子と光太郎が歩いたという「愛の小径」を中心に、1994年に開園した。
 「詩碑の丘」には、「樹下の二人」(智恵子抄)詩碑が地元有志の出資で設置されている。「彫刻の丘」は、様々な表情の彫刻に出合える。 展望台(みはらしの広場)では、智恵子が住んでいた街を一望。街並みと豊かな自然、智恵子が愛した古里の「ほんとうの空」が広がる。

霞ヶ城公園(二本松市)

 国史跡の二本松城跡を中心とした県立公園。二本松城は初代二本松藩主・丹羽光重が10年をかけて、1643年(寛永20年)に築城した。城跡には、戊辰戦争での二本松少年隊の悲話など、その歴史を伝える石垣などがあり、日本百名城として多くの人が訪れる。
 春にはソメイヨシノなど約2500本の桜が咲き、城跡全体を霞がかかったように桜が覆うさまは、訪れる人の心を魅了します。「箕輪門」や「戒石銘碑」、二本松少年隊を顕彰する「少年隊の群像」などがある。
 秋は「二本松の菊人形」の会場として、大勢の観光客が訪れる。

みずいろ公園(本宮市)

 水と自親しみながら遊べるように、安達太良川と阿武隈川の合流点の近くに作られた親水公園。
 ダイナミックな滝のエリアや、底の浅い噴水エリアがあり、カスケード(水辺)周辺で子どもたちの水遊びができる。
 アスレチックや滑り台などの遊具施設も整備されている。広い芝生の広場もあり、さまざまな用途に使える。
 イベント広場も整備され、キッチンカーなどの出店も募っている。

プリンス・ウィリアムズ・パーク 英国庭園(本宮市)

 英国庭園は、2015年(平成27年)にイギリスのウィリアム王子が、本宮市の「スマイルキッズパーク」を訪問したことをきっかけに、日英の友好と復興の証として整備された。庭園内には英国調のローズドームやローズアーチなどが配置され、バラをはじめ四季折々の花が咲く。
 パーク内には、記念樹の杜屋外あそび場では、「杜の洞窟探検ゾーン」やログクライム、屋内あそび場では、ボールプールなど多彩な遊具が揃っている。

鳥見山公園(鏡石町)

公園は、約18haの広さがあり、春には数多くの桜が咲き誇る。約70種類、4万本のアヤメが咲き誇り、「鏡石あやめ祭り」と「あやめウォーク」を毎年、開催。たくさんの人が一面に咲く濃い紫色から純白の白色まで、様々な花と多彩なイベントを楽しむ。
 複合遊具がある児童公園や広々とした芝生広場では、たくさんの親子連れなどの憩いの場となっている。
 野球場や陸上競技場、多目的グランド、テニスコートなどが整備されており、スポーツの拠点となっている。

亀ヶ城公園(猪苗代町)

 亀ヶ城公園は、中世に地域を支配した猪苗代経連が建久2年(1191年)に築いた猪苗代城跡とその周辺を整備した公園。
。猪苗代城は戊辰戦争で落城するまでの600年余、石垣ひとつ崩れなかったといわれる。
 戊辰戦争時に建物等は焼失したが、明治期に町内の有志が私財を投じて桜やツツジを植栽し、東屋や観月橋を設けて公園として整備した。
 現在は再整備され、町総合体育館「カメリーナ」、町体験交流館「学びいな」、町図書歴史情報館「和みいな」、町むかし体験館、みんなの広場、じゃぶじゃぶ池、わんぱく広場などの施設が多くの人に利用されている。

福島空港公園(玉川村、須賀川市)

 県中地方生活圏の広域公園として、福島空港に隣接する丘陵地に開設された。
「エアフロントエリア」は、約19.4haで、郷土の庭(日本庭園、梅園)や花木園、サクラの広場、福島広場、見晴らし台などを設けている。
 「野外活動エリア」は約6.3ha。野外活動広場でバーベキューを楽しんむことができる。散策、レクリェーションができるお花見広場がある。
「緑のスポーツエリア」は約26.4ha。広大な芝生での各種スポーツ、人工芝のテニスコート、フットサルなどのスポーツから、ジョギングやウォーキングなどに利用できる。

クリスタルパーク石川

クリスタルパーク・石川は町民のスポーツ、レクリエーション施設の拠点。緑の山々に石と芝の公園「クリスタル広場」、各種イベントに使える石のステージ「祝祭の石舞台」を備え、各種イベントや町民の憩いの広場として開放されている。
総合運動公園として、総合体育館と多目的広場があり、多くの人が利用し、スポーツに親しんでいる。

城山公園(浅川町)

 石川氏一族の浅川氏が鎌倉時代以降に、浅川城を築き、居城したといわれる。
城跡が公園となっており、標高404.7メートルで、町内を一望できる絶好の風景が楽しめる。遠くには那須連峰を望み、桜やツツジなど多くの樹木があり、遊歩道も整備され、四季折々の自然を楽しむことができる。
毎年8月16日に行われる「浅川の花火」の名物「地雷火」が打ち上げられる。

ジュピアランドひらた(平田村)

 平田村のシンボル蓬田岳の自然を生かし、広さは25万平方メートルある。展望デッキやイベント広場、多目的広場を設けている。
 園内には約25万株の芝桜が植栽され、例年4月下旬から5月中旬に「芝桜まつり」が開催されている。花の絨毯を敷き詰めたような光景が多くの来場者を魅了している。
 世界のあじさい園では、5万平方メートルの敷地に、27,000株の人気の高い品種や平田村オリジナルのあじさいなど、約800種類植栽されている。世界中の種類のあじさいを観ることができる。

市 公 園 一 覧

 心豊かな暮らしづくりに貢献する地域の身近な都市公園は、子どもから高齢者までが気軽に利用し、安らぎや憩い、地元住民のコミュニケーションの場として活用されている。
 都市公園の中で、「地区公園は、徒歩圏域内に住んでいる人の利用を軸に、身近なスポーツやレクリエーションに対応できる施設が配置されている。
「街区公園」 は、街区内の住民の利用を主な目的としている。子どもたちの遊び場をはじめ、住民の身近な安らぎの場として機能を発揮できるように配置されている。公園内にはブランコ、滑り台、砂場など子どもを対象にした遊戯施設を配置しているほか、景観作りや休息に役立つ施設の整備も進んでいる。
 「近隣公園」は、近隣に住んでいる人の利用を想定し、街区公園よりも広い地域の住民対象にしている。日ごろのレクリエーション活動に対応する広場、遊戯施設、休憩施設などの休養スペースを設けている。